鴨長明は、
家であろうと、
ものであろうと、
人間そのものであろうと、
全てはいずれなくなる儚いものに過ぎない。
いずれなくなるものを頑張って手にしたところで、
今度はそれを守るために神経を擦り減らし、
大金を払い続けることになる。
そんなのはあまりにも無意味じゃないか
と考えていました。
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鴨長明の随筆
『方丈記』を題材に、
人生の儚さや
執着を捨てる生き方について
解説している動画です。
人生は「水の泡」のように儚い
鴨長明は、
人生や世の中の移ろいやすさを
川の流れや泡に例えています。
無常観
川の流れは絶えず、
そこにある泡は浮かんでは消えていく。
人間も住処もそれと同じで、
永遠に続くものなど何一つありません。
見栄のリスク
無理をして
立派な家に住んだり
高い身分を得たりしても、
それを失うリスクや
維持するストレスが増えるだけです。
長明は、
いずれ無くなるもののために
神経をすり減らすのは
無意味だと考えました。
鴨長明を襲った「5つの災厄」
長明が
このような無常観を抱くに至った背景には、
彼が実際に体験した
凄まじい災害や人災があります。
1. 安元の大火
平安京の1/3が焼失。
一夜にして人々の財産が灰になりました。
2. 治承の竜巻
巨大な突風が家々をなぎ倒しました。
3. 福原遷都
権力者の都合による
強引な都の移動と失敗。
町が荒廃しました。
4. 養和の飢饉
餓死者が溢れ、
愛の深い人(自分より家族を優先する人)から
先に死んでいく残酷な光景を目にしました。
5. 元暦の大地震
地割れや津波が町を襲い、
逃げ場のない恐怖を味わいました。
コストを払わないことで「執着」を避ける
人間は、
高いコスト
(お金、時間、努力)
を払ったものほど
強く執着してしまいます。
執着の罠
30年ローンで買った家や、
20年勤めた会社には執着が生まれ、
自分を苦しめる原因になっても
離れられなくなります。
ミニマリズムの極致
長明は、
最初からあらゆるものに
高いコストを払わず、
いつでも捨てられるもの
(3メートル四方の移動可能な小屋など)
だけを身の回りに置くことで、
心穏やかな自由を手に入れました。
世間の価値観ではなく「自分」のために生きる
長明は山にこもり、
誰に見せるためでもなく
自分のために
音楽や和歌を楽しみました。
恥を気にする暇はない
人生は100年足らず、
明日終わるかもしれない儚いものです。
人の目を気にしてやりたいことを制限したり、
やりたくないことを我慢したりするのは
非常に馬鹿馬鹿しいことだと説いています。
結論
『方丈記』の最後で
長明は、
「執着を捨てよと説く自分自身も、
この隠居生活に執着しているのではないか」
と自問自答し、
煩悩から完全に
逃れることの難しさを認めています。
人生とは、
「自分にとって何が一番大切か」
を探し続け、
自分なりの居心地の良い場所を見つけていく
プロセスそのものなのです。