19世紀フランスを代表する作家、
スタンダール
(本名アンリ・ベイル、1783年〜1842年)
の波乱に満ちた生涯について
解説している動画です。
葛藤の幼少期とナポレオンへの心酔
生い立ち
フランスのグルノーブルに生まれましたが、
7歳で最愛の母を亡くし、
厳格な父を激しく憎むようになりました。
軍人としてのキャリア
数学の才能を活かしてパリへ出た後、
ナポレオン軍の将校として
イタリア遠征やロシア遠征に参加しました。
ロシアからの過酷な撤退戦も経験しています。
情熱と恋愛の作家
ミラノへの愛
イタリア遠征で訪れたミラノに魅了され、
後に「ミラノ人」と自称するほど愛しました。
オペラやイタリアの情熱的な気質が、
彼の芸術観の基礎となりました。
「恋多き男」と『恋愛論』
生涯を通じて
数多くの女性に恋をし、
失恋の痛手から
独自の恋愛理論『恋愛論』を執筆。
「結晶作用」
という有名な概念を提唱しました。
ペンネームの由来
ドイツの街「ステンダール」にちなんで
スタンダールという筆名を使い始めました。
代表作と文学的評価
『赤と黒』
実際の殺人未遂事件をモデルに、
野心に燃える青年
ジュリアン・ソレルの成功と破滅を描いた
近代小説の傑作です。
『パルムの僧院』
晩年にわずか数週間で書き上げられたとされる、
政治的陰謀と純愛を描いた大作。
文豪バルザックからも絶賛されました。
時代を先取りした予言
スタンダールは生前、
同時代の人々から
十分に理解されないことを悟っており、
「私は1880年頃に知られるようになり、
1930年頃に理解されるだろう」
と予言していました。
その言葉通り、
死後に
「近代心理小説の先駆者」
として再評価され、
ニーチェらからも高く支持されました。
結論
スタンダールの墓碑銘には、
自らの希望で
「書いた、愛した、生きた」
と刻まれています。
59歳で急逝するまで、
情熱と知性を武器に
19世紀という激動の時代を駆け抜けた、
極めて独創的な作家でした。